今季2025年のGT500車両は多くの領域で開発が凍結されている。空力開発はデザインライン下も含めてNG、エンジンも大型鋳物部品の開発が凍結されるなど制限は厳しい。それでもパフォーマンスに変えられるエリアはわずかにある。エンジン開発をメインに、3メーカーの2025年仕様へのアプローチに迫る。
5月2日発売のauto sport臨時増刊『2025 スーパーGT公式ガイドブック』では、GT500車両開発の裏側を解説。ここではホンダ・シビック・タイプR-GTの一部を抜粋してお届けする。
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ホンダ陣営は2024年シーズン、GT500のベース車両をそれまでの2代目NSXからシビック・タイプRに変更し、全面的に新しい車両となる『シビック・タイプR-GT』を開発、戦線に投入した。ホンダ陣営にとってベース車両がまったく異なる新型車投入は2014年シーズン以来、10年ぶりである。